組織が上手く機能するには?

そもそも組織とは、広辞苑によると、「ある目的を達成するために、分化した役割を持つ個人や下位集団から構成される集団」というものだ。つまり、学生ならば学校・サークル・ゼミ活動・クラスなどが組織として考えられる。社会人であれば、所属している会社・同じ部署・取り組んでいるプロジェクトなどが同様に組織として考えられる。

これらの組織が上手く機能するためにはどうすれば良いのか。組織にはたいてい、リーダーとメンバーがいるので両者に限定して話をすすめていきたい。

まず、リーダーは誠実さが何よりも必要だと感じる。もちろん、様々な要素が必要になることは承知の上だが、誠実さがないリーダーにはどんなに優秀であってもついていこうという気にはならない。

私の経験則だが、たとえリーダーが組織を引っ張る知識や経験を持っていないとしても「代わりに自分が支えなければならない」と思うことがある。その思いを抱かせてくれるリーダーとは、普段からどのような人に対しても誠実に接している人物である。逆に、リーダーが知識や経験を持っていても人によって態度を二転三転変える人物であれば協力したいと思わなかった。

では、なぜリーダーにとって誠実さが重要になるのか。それは組織が個人の集合だからだと考える。個人はみな多種多様な価値観を持っているので、それぞれがどう思っているかは同じ事柄に対しても様々な見方がある。しかし、それを放置してしまうとその組織は混沌として何もまとまりがない空中分解した組織になってしまう。それを防ぐために、一般的に組織では決まり事を作る。そして、リーダーはどんなに親密な関係を持つメンバーに対しても、また、それほど親密ではないメンバーに対しても組織で作った決まり事を守らなければ同じ態度を取らなければならない。これをしないのであれば、必ず不満が上がりリーダーの信頼は失墜するであろう。

それでは、メンバーはどうすれば良いのか。メンバーに求められる事は、その組織で決まった決まり事を必ず守ることだ。人には、上で述べたように様々な価値観がある。それを自分で押さえつけてはしなくて良い。しかし、参加者は最低限その組織で作られた決まり事を守り、その決まり事の範囲内で自分の価値観に基づいた行動をすれば良いと感じる。

これを制約と感じる人もいるかもしれないが、その組織に属したいのであれば決まり事は守る必要がある。守りたくないのであれば、また守ることができないのであればその組織から退出すれば良い。ただそれだけの単純な事であろうと思う。

リーダーがいくら優秀でも、そしてメンバーがいくら大人数いようとも上記の事が理解できなければ組織は上手く機能しないのだと思う。