信頼

信頼というものについて考えてみたい。

信頼は人間関係の中でとても重要なものである。仕事であっても信頼があってこそのビジネスであるし、友達関係も信頼があってこそ続くものである。良好な人間関係は信頼が軸になる。それでは、この信頼はどのように築かれていくものなのか。

これは普段の行動における「一貫性のある人」と「約束を違えない人」である。

仮に自分とは異なる一貫性の行動をとっている人がいるとしても、その行動に一貫性を伴っているのであればその人の行動を予測できる。そして、この予測することができる行動をどの場面でもとっている人であれば、その人のことは信頼することができる。一方、相手や場面ごとに行動を変えている人を信頼することは難しい。また、いくら一貫性があったとしても約束を違えるような人であるならば信頼することは難しい。例えば、一貫性をもって約束を違えるような人物を信頼することができるであろうか。(ある意味信頼なのかもしれないが…)

このように上記のような二つの要素を併せ持った人物が信頼というものを築いていく。どちらか片方が欠けていても信頼はされない。

そして、当然であり、上記の一貫性から分かるようにこの行動を継続して行う必要がある。継続して初めて他者から信頼される。つまり、普段の行動の積み重ねである。これをしないで、小手先の技術で他者からの信頼を得たとしてもそれは所詮小手先なのでいつかはぼろが出てしまう。そして、ぼろが出たときが最後である。

信頼とは築き上げることが困難なものであるのに対して、崩れ去る時は一瞬だからである。一度でも異なった行動をしてしまうと信頼は崩壊する。そして、積み上げてきたものが大きいものほどその反動は大きいものになる。信頼が崩壊した時点で、その人の中身の良いところも見てもらえなくなってしまう場合さえもある。

したがって、小手先の技術で相手を信頼させるのではなく、一貫性を持ち約束を違えない行動を常日頃から心がけるべきである。遠回りかもしれないがそれが良好な人間関係を形成する一番の近道になる。

“人にして信なくば、其の可なるを知らず”である。